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ライベリー

  

一般名

ライベリー、スモールリーフ・リリーピリー、クローブ・リリーピリー

学名  Syzygium luehmannii
利用部位 完熟果実:果実は12月~2月にかけて成熟する。梨のような形をした赤色またはピンク色のベリーで、長さは10~15ミリ、直径4ミリの種を1つもつ。厳選された品種およびクローン品種の中には、種無しの果実がほとんどを占めるものもある。
写真 

ANFIL Riberry 1 ANFIL Riberry 2 

■ 開花の様子                                           ■ 収穫間近の果実
ANFIL Riberry 3 ANFIL Riberry 4

■ 熟した果実                    ■ プランテーションの結果樹

季節性

ライベリーは12月初め~1月半ばまで収穫され、収穫後は出来るだけ早く冷蔵または冷凍する必要がある。冷蔵庫なら最長3週間、冷凍なら最長2年間もつ。

栄養価 

エネルギー

水分

タンパク質

脂肪

炭水化物

全糖

繊維

325 kJ/100 gm

82 gm/100 gm

 

 

0.9 gm/100 gm

0.4 gm/100 gm

 

 

18.4 gm/100 gm

3.3 gm/100 gm

6.8 gm/100 gm

Na: 11 mg

K: 250 mg

Mg: 48 mg

Ca: 100mg

Fe: 0.9 mg

Zn: 0.2 mg

 

Cu: 0.3 mg

出典:Tables of Composition of Australian Aboriginal Foods(アボリジニの食品の成分表)
Janette Brand Miller, Keith W James & Patricia Maggiore Aboriginal Studies Press
Australian Institute of Aboriginal and Torres Straights Studies GPO Box 553 Canberra
ISBN 0 85575 242 4

 

利用歴  ビクトリア州、ニューサウスウェールズ州およびクイーンズランド州の史料には、オーストラリアではアボリジニが定期的にライベリーの実を食していたとする記述がある。果実は、オーストラリアの初期の入植者によってジャムやコーディアルに使われた最初の果実の一つであるという報告がある。シドニーのオーストラリア・ボタニカル・ガーデンの記録によると、「実際には、リリーピリーは、1770年にキャプテン・クックがオーストラリアを訪れた際に発見した最初の食用植物の一つだった」とされている。
利用可能性品  フルーツ風味の香辛料として、スイーツや料理に。果実は、独特な香りを持つジャム、ソース、シロップ、グレーズ、コンフィ、チャツネ、ケーキ、サラダドレッシングおよび菓子類に用いられる。
機能性  抗酸化活性 (%)50.5;フリーラジカル捕捉活性 (%)5.9 ;総フェノール類含量 (mg GAE /L) 63.5;数種の菌に対する抗菌作用を持つ (1)。機能性に関するさらに詳しい情報も入手可能である (2)。
• 出典:(1) Functional Properties of Australian Bushfoods A report for the Rural Industries Research and Development Corporation by Jian Zhao and Samson Agboola(オーストラリアのブッシュフードの機能特性-Jian ZhaoおよびSamson AgboolaによるRural Industries Research and Development Corporationへの報告書). January 2007 RIRDC Publication No 07/030
• (2) Native Australian fruits - a novel source of antioxidants for food (オーストラリア原産の果実-新しい食用抗酸化物質源)Science Directウェブサイト.
 説明  ニューサウスウェールズ州およびクイーンズランド州南部の東海岸(ニューサウスウェールズ州ケンプシー~クイーンズランド州サンシャイン・コーストの北)の海岸林および亜熱帯林に主に生育する中~大型サイズの木。挿し木から育ったライベリーは、通常、種子から育った木ほどは大きくならず、主に大きめの潅木~低木ほどの大きさである。小さくて光沢のある皮針形の葉は、新葉の頃はピンク色または赤色である。葉は対生で、単葉、全縁で、皮針形から卵型をしており、先に延びた突出点まで4~5センチの長さがある。葉柄は2~3ミリ。11月~12月にかけて花が咲く。花は小さな円錐花序で末端枝につき、大きさは葉の長さの半分以下である。長さ1.5ミリの白色またはクリーム色の花弁を4~5枚持つ。雄しべの長さは2~5ミリ。果実はピンク色~赤色をしており、長さは6~15ミリ、直径は5~10ミリで果肉は白い。種は1つだが、無性生殖で繁殖させた厳選された品種の中には、ほとんど種無しの実をつけるものもある。野生では、時に高さ30メートル、幹の直径90センチにまで成長する木もある。高くまっすぐ伸びた幹の上の樹冠には小さな葉が密生している。大きな木は、根元が板根になっている。樹皮は赤褐色、薄灰色またはピンクがかった灰色で、柔らかく薄い鱗片をもつ。栽培で挿し木によって生育した木は、通常5~7メートルになり、複幹化することもある。
生育情報  ライベリーの実は、木から摘み取った生の果実を食べる人も大勢いるが、基本的に生食用ではない。果実は主にオーストラリアの北東海岸に自生する木から収穫されてきたが、現在ではプランテーションやアメニティ用に植樹された街路樹から採集されている。現在は、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州および南オーストラリア州の南海岸で植林されているものもある。ライベリーは庭でもよく育ち、街路樹としても広く植林されている。
ライベリーは、天然では亜熱帯気候で生育する。しかし、特に馴化した後は、冬の極めて低い気温や軽い霜にも耐性がある。気温が0Cの時でさえ損傷が認められたとの報告は無い。花が咲いている間、特に実を結んでいる間は夏の高温が問題になる場合がある(必要な水分量を参照)。
ライベリーは砂質土でも粘質土でもよく育つ。自然状態のpHは4.5~5.5の間で変化している。ライベリーはpH5.5~6.5の土壌でよく育ち、施肥を行う場合にも効果的に栄養分の取り込みが行われる。砂質土はかなり高濃度の有機物で効果が現れ、注水の必要性も最小限に抑えられる。
粘質土は適度に排水する必要がある(勾配地または25~50センチの高さの小さな畝に植える必要がある)。土壌に有機物を補給するのに加え、根覆いを施すと水分の保持や雑草の抑制に効果的である。

著者:Rus Glover.

寄稿者:Sibylla Hess-Buschmann, Chris Read.