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オーストラリアのイノベーション紹介 - 農業に変革をもたらす「アグリテック」

Agritech news 1 Jan2019 

農業従事者の高齢化や後継者不足、きつい重労働などといったイメージがつきまとう農業。今、その農業のあり方を根本から変えうる大きな変革が起きています。「agriculture(農業)」と「technology(技術)」をかけあわせた「agritech / agtech(アグリテック/アグテック)」と呼ばれる新技術です。

人工知能(AI)や画像解析、ドローン等を駆使して、少しでも農家の作業負担を減らしたり、高収量へと結びつける役割を担っています。また、生産ノウハウや栽培技術など、代々「口伝」で伝わってきた為に、ある種、新規就農へのハードルを高めていたような知見を、客観的なデータとして収集し、蓄積することで、より適切な経営判断のサポートをしたり、新規就農者への指標として活用されることが期待されています。

Agritech news 2 Jan2019

オーストラリアにおいても、農業は非常に重要な産業です。2018年には、政府全体の目標として2030年までに農業を1,000億豪ドル規模の産業にすることが掲げられました(参照:Talking 2030)。日本の約20倍という莫大な国土を有し、さらに国土の約半分は農地であるオーストラリアでは、いかに効率的な農地経営を行うかが従来より重要な論点でした。日本では人口減少が社会問題のひとつとなっていますが、国際社会に目を転じればアフリカやアジアでの人口増加に伴い、国際市場で必要とされる食料がこれまで以上に急増することは明らかです。その需要を満たしつつ、オーストラリアの農業をより成長させていくため、アグリテックの活用は重要かつ不可欠な起爆剤であると認識されています。

では、現在オーストラリアではどのようなアグリテックが開発されているのでしょうか。以下4つに大別してご紹介します。

小型無人農業ロボット

大規模な農地を管理するオーストラリアでは、長年非常に大型で高額のトラクター等を活用してきました。しかし、最近は自律走行型で小型の農業ロボットを複数稼働させることで、農機購入費用の圧縮や、故障に対するリスクヘッジ、高い稼働率を目的としたロボットの開発が進んでいます。さらに、用途に合わせてそのロボットに載せる「機能」を自分仕様にカスタマイズできるのが特徴です。例えば果樹農家の方であれば、AIカメラを搭載して、必要な箇所にだけ適量の農薬散布をすることで、農薬費の節約やより高い品質を目指すことが出来ます。 

サプライチェーン管理

昨今、消費者の食の安全に対する関心は高まるばかりです。その声に応えるべく、農作物が、いつどこの畑で収穫され、どの様な流通経路をたどったのかという情報をブロックチェーンで保証し、さらにQRコードなどで消費者へのブランディングに活用するアグリテックも注目を集めています。消費者へのPRだけではなく、流通経路におけるコスト構造も最適化することで、流通業者等にもメリットを提供することができます。

高機能飼料

畜産業においては、家畜の過ごしてきた環境がその品質に大きな影響を与えます。動物福祉に対する国民の関心が非常に高いオーストラリアでは、家畜へのストレスを最小限に抑えながら、品質を高める努力をし続けてきました。その結果、放牧から牛舎に移るという大きな環境の変化によって家畜が感じていたストレスを最小限に抑える飼料の開発に成功しました。

その他、酪農においても高付加価値な製品を生み出すための飼料開発など、多岐にわたって強みがあります。

水産プラットフォーム(画像解析による品質評価)

水産業も盛んなオーストラリアで、オンライン上の競りのプラットフォームが開発されました。魚の品質は釣った瞬間をピークとして徐々に落ちていくと言われていますが、その状態のもので競りを行い、一番高い価格で競り落とした漁港に魚を届けに行くことで、最も新鮮な状態で消費者に届けることが可能となります。
その魚の品質評価を客観的に行うべく、AIや画像解析を用いた技術開発も進んでいます。 

その他にも多くの技術開発が日々進んでいるオーストラリア。日本とは時差もほぼなく、逆の季節性を利用した協力の素地も大いに見出すことが出来ます。オーストラリアのアグリテックに関するご質問はこちらまでご連絡ください。

Agritech news 3 Jan2019

 

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