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レモンマートル

 

一般名

レモンマートル、レモン・アイアンウッド、レモンセンティッド・マートル、スイートバーベナ・ツリー

学名 

Backhousia citriodora

利用部位 成熟葉:葉は主として乾燥し、砕いてお茶や香料の成分として用いられる。または水蒸気蒸留することでレモンマートルの精油が得られる。
写真 

ANFIL Lemon Myrtle 1 ANFIL Lemon Myrtle 2

■ レモンマートルの苗    ■ レモンマートルのプランテーション 

ANFIL Lemon Myrtle 3 ANFIL Lemon Myrtle 4

■ 加工されたレモンマートルの葉     ■ 粗く砕かれたレモンマートル茶

季節性

レモンマートルの葉は一年中収穫される。

栄養価 

エネルギー

水分

タンパク質

脂肪

炭水化物

全糖

繊維

18.96 kJ

/100 gm

82 gm

/100 gm

 

Na: 1.92 µg

K: 1,258.7 µg

Mg: 188.4 µg

Ca: 1,583.2 µg

Fe: 5.77 µg

Zn: 1.055 µg

Cu: 0.474 µg

出典:Konczak, I., Zabaras, D., Dunstan, M., Aguas, P., Roulfe, R., Pavan, A., (2009) Health Benefits of Australian Native Foods(オーストラリア原産食品の健康効果), RIRDC Pub. No. 09/133.
利用歴 

1889年にJoseph H. Maidenがレモンマートルの商業生産の利用可能性について報告し、ドイツの会社であるシンメル社が初めて主要成分であるシトラールを確認した。より多くのオーストラリア人が一般的に消費するようになった商業的な利用が初めて報告されたのは、清涼飲料水会社のタラックス社がレモンマートルの葉をフレーバーレモネードに使用した第2次世界大戦中である。レモンマートルはオーストラリアおよびEUで伝統食品とみなされており、コーデックス規格のリストに記載されている。

利用可能性品  レモンマートルの葉は砕いて柑橘系の香味料として、スイーツや料理に用いられる。砕いた葉は、お茶などの飲料やシロップ、グレーズ、ケーキ、ビスケット、ドレッシング、マヨネーズ、ソース、アイスクリームに用いられ、独特のすっきりとした爽やかな柑橘系の香りを添えるのに使われている。レモンマートルの精油は、香料や化粧品の成分として用いられる。
機能性 

レモンマートルは、抗菌作用および抗カビ作用といった優れた機能性を有し、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の病院分離株に対し有効性を示す(1)。

レモンマートルは食物経由のヒト病原体、一般的な腐敗細菌、一般的な腐敗酵母菌およびカビに対し広い抗菌スペクトルを持っているだけでなく、高い抗酸化活性を示す(2,3,6,7)。

また、天然の食品保存料および天然の表面清浄剤としての可能性を有しているだけでなく、現在、果実や野菜の収穫後の病害を生物防除するための研究も行われている(4,5)。

レモンマートルはアボカド(0.6-1.05 mg/100g DW)よりルテイン含有量が多い(6.56 mg/100g DW)ことがわかっており、目の健康とって大切な主要なカロチノイド源であると考えられている。

シトラールとビタミンE(21.2 mg/100g DW)を豊富に含んでおり、酸素ラジカル吸収能(ORAC)測定では優れた抗酸化活性を示す(3,359.87 mol TEq/g DW)。この内、親水性画分は56.2%、親油性画分は45.8%となっている。

FRAP(鉄還元/抗酸化力)分析では1,225.3+/-72.2 mol Fe +2/g DWを示し、高い抗酸化活性が確認された。

レモンマートルはカルシウムが非常に豊富で、71 mg/100g DWの葉酸を含んでいる(8)。

 説明

南緯17.30度~27度の間に位置する、クイーンズランド州の標高50~800メートルにある沿岸熱帯雨林地帯を原産とする中型の木(3~20メートル)。

皮針形の葉は、若葉の頃は赤褐色、成熟すると鮮やかな緑色になる。長さは50~100ミリで縁はわずかに鋸歯状になっている。また、先端が尖っており、葉脈が目で見える。

11月または12月に、非常にきれいな白い芳香性の花をつける。房になった長い茎の上におびただしい数の花が咲く。一つ一つの花は5片の永存性のがく裂片が伸びた、釣り鐘形の有毛の花床を持ち、5枚の小さな花弁と、その約半分の長さの約10ミリの綿毛に覆われた雄しべを持つ。果実は小さなカプセル型で、複数の小さな種を有している。野生では、時に20メートルの高さに成長する木もある。

生育情報  レモンマートルは、天然では雨量800ミリ未満の亜熱帯気候の地域に生育する。水はけが良く、風から遮られた日当たりの良い場所で、中くらいから固めの組成を持つ栄養分に富んだ土壌を好む。苗木は特に霜と水不足に敏感で、乾期には灌漑が必要である。レモンマートルは酸性よりは中性の土壌を好み、アルカリ性の土壌では黄色くなる傾向がある。ひとたび馴化すると、比較的耐寒性が強く、日照りが続いてもすぐに回復する。
著者: Sibylla Hess-Buschmann
寄稿者:Rus Glover, Chris Read.